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弊社日記

セルフ出版社、隙間社による日記。
KDPのことや作品紹介が中心です。
*隙間社は任意団体です*
短歌の電子書籍について
0
    2月も今日で終わりなんですって、早すぎませんか…?

    というわけでこんばんは、弊社です。

    ようやく年末を越えられたと思ったらもう2月も終わり…気合いばかりでなかなか新しいものをお届けできていませんね。

    とはいえ、今年に入って小説はけっこう書けていたりします。ブックショートアワードに1月と2月も応募しており、とある同人創作サークルさまに一作寄稿し、4月発売予定の電子書籍用の一作を少し前に書き終えました。

    月に2作ペース。昨年から仕込んでいたものもあるとはいえ、これまでにはなかったハイペースで書けています。まあこれらはすべてなむあひさんの作で、にあんせんせーは裏ノベルジャムなんていう企画に乗っかってまたひとつ書き散らしてましたが。

    さて、隙間社としての次の大きな活動は4月発売予定の共著の歌集です。いまはそれに向けて短歌を詠んだり、収録する短編小説を書いたりしています。

    で、ふと気になってtwitterでアンケートをとってみした。



    まさか2日間でこんなに票が集まると思っていなくてかなり驚いたのですが、結果をまとめると以下の感じ。

    ・小説とセットなら興味があるという人は5%とほとんどいない…
    これはある方から指摘がありましたが、詩歌を読む感覚と小説を読む感覚がだいぶ違うからかなと。

    ・興味がないと答えた方は25%でちょうど4分の1でした。
    正直半数くらいかと思っていたので少しホッとしました。

    ・興味があると答えたのは32%と約3分の1の方々。
    これから歌集を出そうと考えている弊社としてはとても勇気付けられる数字ですね。

    ・そして、38%と一番多かったのが好きな作者に限り興味があるという答え。なるほど。これはかなり興味深い結論でした。言われてみれば私もそうです。魅力のある作者であれば表現するする形態に関わらず関心を集める。

    弊社所属の伊藤なむあひさんも弍杏せんせーも、小説の他にそれぞれ短歌と詩を書きます。今後そのあたりも発売していきたかったので嬉しい結果となりました。

    あのアンケートを開始してすぐに普段ほとんど接点のないある方から『詩歌の本は部数が少なく手に入りにくいのでぜひ電子書籍でも販売してほしいです』というリプライがありました。惑星と口笛ブックスさんのような例もありますし、これからもっと詩歌の電子書籍が発売されていくことを弊社は望んでいます。

    電子書籍は紙代という意味では原価が少なく、出版するというだけならほぼ無料で出版できてしまいます(もちろん人件費や表紙代は出版形態によって変わります)。発行部数が少なく、絶版になりやすい詩歌とはとても相性が良いのではないでしょうか。

    個人でももっと電子書籍での出版を始める方が増えて、詩歌専門のレーベルなんて出てくると、もっと楽しくなるのでは!なんていう夢も膨らみます。 そして改めて、投票してくれた皆様、ありがとうございました!

    隙間社は3月に伊藤なむあひ氏のこれまで詠んだ短歌とあらたに書き下ろした作品を収録した単著の歌集『天国崩壊』が、そして4月にはとある気鋭の歌人との共著で架空の姉/妹をテーマにした短歌と小説の本が発売されますのでそちらもぜひチェックして下さいね。

    伊藤なむあひAmazon著者ページ
    弍杏Amazon著者ページ
    では今夜はこのへんで。



    代表 伊藤潤一郎
    | その他 | 19:00 | comments(0) | - |
    『文中の( )にあてはまる文字を入れなさい』感想まとめ
    0
      こんばんは、弊社です。

      先日リリースした弍杏せんせーの『文中の( )にあてはまる文字を入れなさい』に対していただいた感想をまとめてみました。
      最終更新は2016年10月5日です。




      山田さま、ライブ感のある感想をありがとうございます。どんな小説を想像していたのかも気になるところです。


      王木さま、弾けポップエンタテイメント、という言葉がもう弾けポップエンタテイメントですね、ありがとうございます。




      王木さまの後日の連ツイートでの感想です。ありがとうございます。「物語」についても触れて下さり非常に嬉しいです。


      くりまるさま、ちょうど筒井御大の小説を読んだタイミングと重なったようですね。なんだか恐縮してしまいますが、とても嬉しい感想です。ありがとうございます。


      弍杏せんせーの言語感覚はここでも評判ですね。間の抜けたテキスト、とはまさに的確。ろすさま、ありがとうございました。


      『バンドマンっぽい享楽的でノリの良い文章』というのは嬉しいですね、ラストのことも。ポックルトンさん、ありがとうございます。


      ukさま。キャッチフレーズのことについて触れて下さりありがとうございます。『まったく異なる形のパズルのピースが〜』というのも嬉しいです!



      くみたさま、嬉しい感想ありがとうございます。確かにおっしゃる通りで、小説やストーリーを書かれる方が読むと、また違った感想になる気がしますね。




      佐藤さま、感想ありがとうございます。なかなか生々しい言葉が思い浮かんだようですね。( )の中に何が入るかは人によってバラバラなようで興味深いです。誤字については弊社の今後の課題ですね。ご指摘ありがとうございます。



      広橋さま、リアルタイムでの感想ツイートは読んでいてドキドキしました。Twitterの醍醐味ですね。いつだって最新作が最高と呼んでいただけるよう頑張りますね!



      松本さま、嬉しい感想ありがとうございます!CarcassはHeartworkがよく社内で流れていますよ。残念ながらジャス子ちゃんのバンドはもう少しポップなイメージですが(笑)

      以下はブログでの感想です。

      ぐるりみち
      フリーライターのけいろーさまからの感想です。文体を楽しんでいただけたようで幸いです。ありがとうございました(けいろーさまもKDPで本を出されているようですね)。

      ペンと剣で闘う男の世迷言
      ちょっと変則的な感想を書いて下さったのは月狂四郎さま。この方の反射神経にはいつも驚かされます。もしかしたら他のひとよりも( )が大きいのかもしれませんね。

      暖かい樹のブログ
      楠樹暖さまのブログはいつもバナーにくすりとさせられます。最初の感想にはドキリとしました。ちなみに弊社も田中ロミオ氏は大好きですよ。

      水上基地の日記
      水上さまはちょうどはてなブログをはじめたばかりということで、そのなかで早速弊社刊行物をとりあげていただきありがとうございます。最後に「ああなるほど」と思っていまだけたのなら幸いです。

      読書メーター
      登録してくれている方がいるというだけでも嬉しいのですが、こちらでは二件の感想をいただいています!どちらも嬉しくなる内容ですね。けいろーさま(ブログもですね)、中はしっとりさま、ありがとうございました。

      satokazz.com
      上記のツイートを佐藤さまがまとめて下さいました。重ね重ねありがとうございます!

      Edge of Note
      広橋さまからは熱のこもったレビューをいただきました!弍杏せんせーはパロディが好きですから、これを読んで色々とニヤニヤしていることと思います。素敵なレビューありがとうございます!

      赤井五郎の寝言日記
      エントリのタイトルからしてイカしてますね。『1行あたりコスト』の話で『少女3』の描写について触れてくださっているのはとっても嬉しいです。赤井さま、ありがとうございます!

      やまなしなひび
      web漫画家のやまなしさんからも感想をいただきました!作品のことだけでなくKDPについて弊社ブログを読んでいただいたようでとても嬉しいです。皆で模索しつつやっていきたいですね。

      HONKURE
      テニスのショートゲームを目一杯楽しんだかのような読了感だった。(記事より引用)
      とは嬉しいですね!実は当初は違うタイトルだったのですが、悩んでいたにあんせんせーにこのタイトルを提案した記憶があります。倉下さま、ありがとうございました!

      亦不知其所終
      ダダイズムの詩や絵画みたいなもので異世界を表現されても、 普通の前衛小説の表現と見分けがつかなくて、 どこから異世界に入り込んだのか私にはわかりにくかったのでした。 (記事より引用)
      なるほど、これは興味深い感想でした。今後の作品にも役立てたいですね。田中さま、ありがとうございました!

      新潟文楽工房
      傍若無人なようでキャラとかフレーズとか、すんげえ洗練されてる印象がありますね。(記事より引用)
      新潟ヤマダさんのKDPレビュー記事はいつも楽しみにしていたので自分のところの小説が取り上げられると嬉しかったです。そして毎回シメにある『こうしたら良かったのでは?』的なコメントもとても嬉しいです。ヤマダさま、ありがとうございました!
      みなさま、たくさんの感想を本当にありがとうございました!弍杏せんせーにも伝えておきますね。

      文中かっこAmazonページ

      この記事は感想をいただきしだい随時更新予定です。
      また、自分のTweet等を使用しないで欲しいという方はTwitterでのリプライ/DM、当ブログのコメント欄、もしくは弊社メールアドレスまでご連絡下さい。

      代表 伊藤潤一郎
      | 感想まとめ | 19:30 | comments(0) | - |
      ここ最近のこと
      0
        今晩は、弊社です。

        寒い日が続きますが、皆様いかがお過ごしでしょうか。
        私は先日、数少ない友人2人と新年会と称してスタジオでバンド練習なんてしてそのあと中華料理屋さんに行き音楽のことや文学のことや全然関係ないことを語り、あーなんかこういうの良いなあと思うと同時に、そうか、一人で全てできることをやりたかったんだよな、なんてことを思い出してなんとなくほろ苦い気持ちになっていました。まあ弊社は3人いますけどね。

        さて、最近の隙間社さんは何をしているのでしょうか。Twitterではオルタナオルタナ言ってますがもちろんそれ以外の活動もしていますよ。

        というわけで近況的なやつです。

        まず、なむあひさんの短編ががブックショートアワードという今年度まで毎月行われるコンクールで11月の優秀15作品に選ばれました。

        12月も送ってあるのでその結果も近々発表されると思いますし、残りの3か月、全て送る気でいるようです。

        このコンクールは2016年度毎月15づつ優秀作品を選び最後に今年度の大賞を選ぶというもので、結構攻めた作品も選ばれているのでなかなか面白いです。まだ3回あるので皆様も是非参加してみてはどうでしょうか。
        ブックショートアワードホームページ

        そしてオルタナ関連。

        ネット上でいま活発に行われている『にごたん』という2時間半で5000字を目処に短編小説を書くという企画とオルタナがコラボし、にごたな、という新たな企画が動いています。

        動いていますというか、既に募集は終わって31名38作品のなかから5名の匿名審査員が選んだ6作品が、電子書籍『オルタナvol2.5 にごたな』として出版されることになっています。

        予定ではバレンタインあたりに発売されるとか?

        私も微力ながら編集の一員としてお手伝いさせていただいております。オルタナとはまたカラーが違う姉妹、いや、従兄弟のような良い本になると思いますのでどうぞ宜しくお願い致します。

        本家オルタナについてもvol.3に向けて『49パラグラフにも及ぶリロの素晴らしき生涯(その半生)』の後編を書き始めたようです。

        4月頃発売予定のとある同人誌にも書き下ろしの新作を発表する予定なので、そちらも詳細がわかり次第またブログに書きますね。作品はちょうど今日、初稿を書き終えたようです。

        さてまたなむあひさんの話ですがいま文学界隈で話題の雑誌『たべるのがおそい』の公募枠に応募したようです。これについては返信がいつくるか分からないようですが、ゆっくり待つと言っていました。

        さらにはこれまた4月頃発売予定の共著の短歌本も、着々と準備を進めているようです。かれらのの清書も同時進行で進めているので隙間社内はかなりバタバタとしていますね。

        次ににあんせんせーについてですが、力作であるかみうた発売の余韻にどっぷり浸りつつも、新作の構想を練っているようです。タイトルは仮ですが『八月(はつき)せんぱいはお星様になりました☆←これ』で決まっているようです。こちらもまたなにか分かり次第、報告しますね。

        また、にあんせんせーの詩や掌編、短編をごちゃ混ぜにした作品も発行予定です。タイトルは『読む脳ぐると!』(仮)だそうですのでこちらも宜しくお願い致します。

        実は例のAmazon×よしもとのコンテスト『原作開発プロジェクト』にもなにか出せないか考えていますが、この予定の詰まり具合だと厳しいかもしれません。

        というわけで2017、2018はセルパブと公募、どちらからも攻めていく予定なので宜しくお願いしますね!



        代表 伊藤潤一郎
        | その他 | 21:00 | comments(0) | - |
        謹賀新年
        0
          新年あけましておめでとうございます、弊社です。

          さて、昨年末から私の知るセルパブ作家さんたちが次々に総括ブログをアップしており弊社も総括とやらをしてみたかったのですが副業である仕事が忙しくそれは叶いませんでした。

          そこで年を越えてはしまいましたが本日2017年1月2日に、2016の総括と2017年の抱負を語ろうかと思います。

          2016年、隙間社及び弊社社員はなにをしていたのでしょうか。振り返ってみましょう。

          01月…ポツポツと当ブログで『エピタフ』を連載。

          02月…ヘリベマルヲ氏の『悪魔とドライヴ』発売。通称『悪ドラ会』に参加。また、紹介文を一部手伝い、それとは別に『悪魔とドライヴ』刊行インタビューを行う。

          03月…休憩。

          04月…ぐらんこさんとのスプリット小説『書いてみた!』きのこ版とたけのこ版を同時リリース。
          同月…『なむあひさんのエピタフ』連載完結。
          同月…Yah○oプロモーションに手を出すも撃沈。
          同月…隙間社的読書感想文を開始。
          同月…ホームページ作成に手を出すも撃沈。

          05月…第22回文学フリマ東京に一般参加
          同月…『かれらの7日間戦争』手書きでノートに執筆開始。週5で毎日平均約2枚を書き合計月40ページをnoteにアップしていった。

          06月…なむあひさんの短編小説『おはなしは夜にだけ』が不定期連載漫画化。こちらもnoteにアップしている。
          同月…『かれらの7日間戦争』の表紙完成。

          同月…根木珠氏編『もの書く人々』

          に伊藤なむあひ、弍杏、そしてまさか隙間社代表として私伊藤潤一郎のインタビューが掲載される。

          07月…隙間社設立1周年にあたり、記念企画を1ヶ月に渡って敢行。

          08月…『このセルフパブリッシングがすごい!2016年版』

          に伊藤なむあひさんの『少女幻想譚』がランクイン。また、隙間社としても投票、コメントで参加。

          09月…にあんせんせーの『神様とゆく!11泊12日小説を救うための読書の旅』

          発売。

          10月…隙間社非公認Official Site web地下室完成。
          同月…SF誌『オルタナ』創刊。

          私伊藤潤一郎が編集長として関わり、なむあひさんが短編『アルミ缶のうえに』を寄稿。

          11月…『オルタナ』編集長辞任。

          12月…『オルタナvol.2 Loced

          発売。

          以上です。
          こう並べてみると案外弊社もちゃんと活動していたんだということが分かりますね。特に4月は新年度ということもあり色々とチャレンジしていたようです。
          単体での隙間社電書のリリースは少なかったものの、ものびと、このパブ、オルタナと、雑誌に関わることが多い1年でもありました。

          では次に2017年の抱負を…
          2017年の隙間社の目標は『インディからも商業からも』です。
          2015年の7月に設立した弊社はこれまでの約1年5ヶ月で計7冊の本を出版してきました(うち1冊は出版停止中)。
          色々と思うところはあるのですが、今年はインディでの活動を中心にしつつも商業でも何かできないかと画策しております。
          誤解していただきたくないのは、隙間社あくまでもセルフパブリッシングを行う集団であり、活動の基盤はこれまで通りセルパブです。ですがこれからはそれに加え商業出版を利用(というと人聞は悪いですが)したいと思っているのです。
          作家として専業で生計を立てるのがほとんど不可能(特に弊社が好む作品傾向では)ともいえる現状を踏まえてこの抱負を抱く至りました。
          大言壮語と思われるかもしれませんが、隙間社はインディと商業を自由に行き来できるような存在になりたいと考えています。

          長くなりましたが以上です。

          本年もどうぞ隙間社を宜しくお願い致します。



          代表 伊藤潤一郎
          | その他 | 18:00 | comments(0) | - |
          『動物記』高橋源一郎
          0
            前回の感想からかなり日が開いてしまいましたね。お久しぶりです、弊社です。

            さて、毎年この時期は副業であるところの仕事がかなりバタバタとしていつも本を読むどころではなくなるのですが、今回はどうしても今年中にこの本を読まなくてはいけないと思いちょっと無理をしつつも読了しました。高橋源一郎さんの『動物記』です。ええと、ちょっと長くなりそうですが良ければお付き合いください。

            さて、まずはなぜ今回この本を読もうと思ったかというと、実はなむあひさんがいま書いている初の長編小説『かれらの7日間戦争』(以下『かれらの』)とモチーフが酷似しているのではないかと思ったからです。

            この本を見つけたのは私がさいたま新都心にある紀伊國屋でした。
            買い物のためにコクーンという巨大商業施設を訪れたのですが、そのなかに紀伊國屋さんが入っており「へーこんなところにもあるんだー」なんて思いながら立寄りました。
            そしてなんとなく見に行った日本文学のコーナーにこの本がありました。帯には『言葉』、『動物』、『戦争』という『かれらの』でまさにキーワードとしていた言葉が散りばめられていたのです!
            めまいを感じながらも中身をパラパラと(失礼)めくってみます。シロクマさん、パンダさん、カンガルーさんといった動物たちが人間的なリアリズムのなかで暮らしている様子が描かれたいました。
            またパラパラとめくってみると、過去にあった『事件』で人がいなくなったことが描かれています。
            「いまこれを読んではいけない!」という予感がありました。私はすぐにその予感に従い本を棚に戻し、そして紀伊國屋をあとにしました。
            そしてそのことを何人かの方に相談してみたのですが、そのなかのひとりが「読んでみて似ているところと違うところを見極めると良いのではないか」というアドバイスをくれました。そして「主に不満を感じたところを意識して改稿したらどうだろうか」とも(共に要約)。

            『かれらの』は2016年5月1日から同年11月末まで手書きで書いたのですが、それを2017年1月から本格的に清書しつつ改稿しようと思っていました。ですがそれを前にしてこの小説の存在を知り怖気付きそうになっていたのです。
            そのアドバイスを聞き、なるほどなと思いました。私はそのことを早速なむあひさんに伝え、まずは自分で読んでみることにしました。

            『動物記』は九つの章から成っており、最初は『動物の謝肉祭』からはじまります。森の動物たちが出てきて人間世界での俗物的な内容の話を、作者の存在を匂わせる会話で進めていきます。少しだけ『ペンギン村に陽は落ちて』を思い出しました。そしてページが進むにつれ会話は投げやりになっていき最後はこの後の物語の要約で終わります。このあたりのわざとらしさは最近の著者に対する私の苦手意識につながります。
            次の『家庭の事情』では、妙齢の動物たちの結婚や夫婦事情、嫁姑問題についてのことが描かれていました。ゴシップ的な面白さはあるものの、小説としてはうーんといった感じです。
            『そして、いつの日にか』では二葉亭四迷と思わしき芝犬のタツノスケくんの、死期が近づいた船上での出来事が描かれていました。この時点で『日本文学盛衰史』の焼き直しかと思いました。ですが面白くなってきたのはここからでした。
            芝犬のタツノスケくんの死の間際の思い出として世界中の『人』が突然姿を消した日のことが語られます。
            犬たちは『主人』の消失に戸惑いながらもやがて『人』が作り上げた『世界』を継承しようと決意したこと。
            『人』の言葉を翻訳しようとした芝犬のタツノスケくんの苦悩が明治の小説家の苦悩と重ねて語られていくのです。
            続く『宇宙戦争』の語りは『ゴヂラ』を思い出しました。人生に疲れたような男のもとに深夜、なんにんもの謎の人物から「宇宙戦争がはじまった」という電話が来るというもの。
            『変身』はそのまんま、カフカの『変身』よろしくある朝起きると『人間』になってしまっていた様々な動物たちの様子を動物薀蓄とでもいうような情報とともに描いていきます。だんだんと食傷気味になってきたところで突然『神さま』の存在が匂わされ、『輪廻転生』という言葉が出てきて「to be continued」という冗談めいた文章(案の定なににも続かない)で終わる。このあたりの、とにかく意味ありげなものを物語の先に提示する感じは私が著者の作品から少し離れてしまった頃の作品と同じでした。
            ネタか本気か分からないが、とにかく書いてその先はあとで考えるという、彼が書くスタイルを変えたであろう時期の文章を思い起こさせます。
            『文章教室』と題された章は1から3まで続き、文章教室の教師を営む男の生活が描かれています。文章教室、なんて聞くとつい『さようなら、ギャングたち』を思い出してしまします。
            内容は動物の『刑務所』をまわって『タンカ』を教える男がそこでシやウタの本質に迫るタンカに出会いそれを解説していくという、小説というより著者の『文章教室』系の本のような内容でした。
            最後の章である『動物記』は、また急に視点が変わり高橋源一郎本人と思わしき男の語りで進んでいきます。
            死を意識し始めた著者(と思わしき男)の飾りのない語りには、これまでの文章にはなかったような凄みがありました。

            読み終えての感想としては、高橋さん、また面白い小説を書いてくれた!という喜びが大きかったです。上に書いた通り、やや読むのが辛かったり自己模倣を思わせる部分もありましたが、結論としては『言葉』について一番考え一番面白く書けるのはやっぱりこの人だったんだ、という感じです。読んでよかった。
            私は彼の初期の小説が好きでした。『言葉』について違和感や疑問のようなものが全ての文章にはこもっているからです。たぶん、そう方も多いのではないのでしょうか。
            ですが今回の『動物記』をはじめとするある時期以降の彼の作品は、小説を通してそれらを表現する、またはその違和感や疑問について考える過程を小説としている、ということなのだと思います。
            アドバイスをくれた方には感謝しています。そして、これを読んでなむあひさんが『かれらの』をどう改稿していくかはぜひnoteでお確かめください。
            2016年12月27日現在は、手書き分すべてと清書版の第1章が無料で読めます。

            伊藤なむあひnote

            ではながくなりましたがこのへんで。


            隙間社代表 伊藤潤一郎



            全然関係ないですが追記です。なむあひさんの応募した小説が11月の優秀作品に選ばれていました!
            BOOK SHORTS
            隙間社の2017年の目標は、インディーからも商業からも、なのでフライングスタートのつもりで頑張ります!




            | 隙間社的読書感想文 | 17:00 | comments(2) | - |